『土屋農業技術士¹事務所』所長の土屋和です。文部科学省登録の、農業部門、経営工学部門、総合技術監理部門の3部門の技術士です。

【ごあいさつ】

私は、「技術と経営の視点で、農業・施設園芸・植物工場の持続と発展に寄与します。」をモットーに、平成31年4月1日に「土屋農業技術士事務所」を開設いたしました。

施設園芸・植物工場分野における技術コンサルティングと人材育成を中心に業務を行って参ります。何とぞよろしくお願い申し上げます。

現在、日本の施設園芸は、人口減少速度を上回る担い手の高齢化、施設面積の減少と、主要作物の生産量低下が進行しており、それら生産基盤の強化が求められています。また、企業参入や個人経営から法人経営への転換、経営規模拡大も進んでいるものの、一層の加速化も求められております。一方で、環境制御技術の進展や植物工場による生産性の飛躍的向上もあり、現場への新たな技術の導入や改善も必要とされています。

施設園芸・植物工場の分野は、設備産業、装置産業的な面が大きく、加えてそれらの運用や管理の技術も必要となり、さらに経営として成り立たせるためにコストの低減や生産性向上が求められています。またSDGsなど、循環産業として省資源や環境負荷低減、働く人の健康や安全衛生を考えた取り組みも必要とされています。

そうしたことに加え、本分野は「植物のお世話をするというサービス」の側面も加わった、総合的な産業であると考えます。主役はあくまで植物であり、その能力を十分に発揮させるよう植物に対し様々なサービス(ケア)を行うことが、施設園芸や植物工場にたずさわるもののメインテーマであると考えられます。

植物を中心に置き、施設園芸や植物工場にかかわる技術、設備、ICT、環境、人など広範な分野となりますが、それらを最適化し、さらに経営の側面からビジネスとして継続、再生産を進めるためのお手伝いを、農業技術士※として、微力ながらお手伝いしてまいります。

※1農業技術士:正式名称は技術士(農業部門)です。技術士法により定められた国家資格:技術士には、法律により「信用失墜行為禁止の義務」、「秘密保持の義務」、 「公益確保の責務」、「資質向上の責務」などが課せられております。私はこれらを遵守いたします。

【業務内容の例】

・施設園芸・植物工場分野における製品開発、市場開発への専門的知見の提供
・施設園芸・植物工場分野における事業参入、現場改善への専門的知見の提供
・各種研究開発プロジェクトにおける技術支援、調査支援
・施設園芸・植物工場分野の人材育成支援、研修等の実施

【業務経歴】

・千葉大学園芸学部で園芸学、同大学院園芸学研究科で園芸環境工学(指導教官は古在豊樹先生)を学ぶ。
・農業資材会社(太洋興業株式会社、MKVドリーム株式会社)の開発部門で、千葉大学、島根大学、研究機関(野菜茶業研究所、千葉県、兵庫県、福岡県など)、農業生産者(トマト、イチゴ、バラ、葉菜類)、苗生産業者の方々との共同研究・共同開発により、施設園芸資機材の製品開発、技術開発を約25年間行う。
人工光・閉鎖型苗生産システム「苗テラス」の開発と苗生産業
ベルグアース様の日本最大級の閉鎖型育苗施設など)への導入を行い、「苗テラス」を利用した、接ぎ木苗生産技術、養液栽培用育苗技術、トマト養液栽培システム(低段密植栽培)の開発を行う。
フレキシブル太陽電池のビニールハウスへの設置と自動換気装置の開発を行う。
ハウス環境制御、CO2施用システムの開発を千葉県農業総合研究センターと行う。
・所属先企業の研究農場の立上げ、施設設計、運営管理体制の構築を行う。
千葉大学植物工場拠点の立上げに参画し、コンソーシアムメンバーの一員として太陽光利用型植物工場(トマト)の計画、設計と、大玉トマトの実証栽培を行う。
・公益法人(一般社団法人日本施設園芸協会)で、農林水産省の次世代施設園芸プロジェクトに参加するなど、大規模施設園芸・植物工場の調査を延べ 300 回以上行い、施設設備や運営管理等についての調査報告書を 2012 年度より 10 本以上まとめる。
・情報誌「施設と園芸」誌の編集企画を20号、「施設園芸・植物工場ハンドブック」の編集を行う。

【表彰】

民間部門農林水産研究開発功績者表彰事業の平成 18 年度「独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構理事長賞」を閉鎖型苗生産システム開発グループの一員として受賞。

【所属学協会等】

NPO 植物工場研究会(個人賛助会員)
日本技術士会農業部会千葉県支部・TQM 経営支援研究会 会員)
日本品質管理学会(個人会員)、千葉県産業振興センター(専門家登録
・千葉大学園芸学部蔬菜園芸学研究室 土葉会(会員、平成 31 年度幹事長就任)

【登録資格】

・文部科学省登録 No. 63139:技術士(農業部門、経営工学部門、総合技術監理部門)
・APECエンジニア( Envionmetal )No. JP-1-003213
・IPEA国際エンジニア No. IntPE(Jp)-1-000460

【公的活動】

・平成20~21年度 農林水産知的財産発掘・活用促進事業・事業運営委員会委員(社団法人農林水産技術情報協会)
・平成30年度~令和元年度 やまなし次世代農業チャレンジ事業アドバイザー(山梨県農政部)
・日本野菜育苗研究会 顧問(令和元年11月~)

【主な参加プロジェクト】

・「野菜苗における閉鎖型低コスト苗生産システム実用化技術開発」、平成13~17年度培養苗低コスト安定生産システム実用化技術開発促進事業(社団法人農林水産先端技術産業振興センター):人工光・閉鎖型苗生産システムの開発担当者として参加
・「太陽光発電利用による低コスト型施設内複含環境制御システムの開発」、平成14~16年度先端技術を活用した農林水産技術高度化事業(農林水産技術会議事務局):フレキシブル太陽電池と省電力型自動換気装置の開発担当者として参加
・「低温貯蔵中の短期間ボトムヒート処理による挿し木苗生産の効率化」、平成17~19年度先端技術を活用した農林水産技術高度化事業(農林水産技術会議事務局):ボトムヒート処理装置の開発担当者として参加
・「農作業支援ロボットを用いたトマト低コスト高生産システムの開発」、平成18~20年度産学官連携による食料産業等活性化のための新技術開発事業(農林水産技術会議事務局):研究代表者として参加
・平成25年度補正~30年度次世代施設園芸関連事業(全国推進事業等)の事業実施主体(日本施設園芸協会)の事業担当者として参加

【発明者としての特許】

・3771152号:多段式育苗装置
・3990618号:植物育成照明方法
・4378550号:苗生産装置および苗生産方法
・4610695号:多段棚式育苗装置およびその灌水方法
・4695005号:野菜の接ぎ木苗の育苗方法
・4848234号:植物の挿し木苗の育苗方法
・4858239号:多段式植物栽培装置における空調方法

(2019/11/28記)